宅建士を目指す人に向けて、先輩たちがどんな勉強をしたのかをご紹介するインタビューシリーズ第二弾。今回は「勉強は好きじゃない」と語る谷口さんが登場。効率の良い勉強法、教えてもらいましょう!

(プロフィール)
谷口 麻衣(Taniguchi Mai)
2020年11月入社。前職は不動産会社でパート勤務だったが、サンリーホームに転職した後は準社員(※)として週5日勤務している。趣味はアニメ、映画鑑賞。
(※)パートは配偶者の扶養内で働くのに対し、準社員は扶養から外れる給与水準まで働く社員のことを指す。

パート時代に資格取得。根性の一発合格!

――谷口さんが宅建を取得されたのはいつごろですか?

谷口さん:2016年です、前職にいた頃になります。

――目指したきっかけは何だったのでしょうか?

谷口さん:前職も不動産会社だったのですが、自分にとっては不動産会社で働くのは初めてのことだったので「自分の勉強のために取っておこう」と。会社からも取得してほしいと言われていました。

――当時はパートで働かれていたと聞いていますが、ちゃんと知識をつけよう、せっかく勉強するなら合格してみせようという気概が素晴らしいですね。合格は一発で?

谷口さん:はい、一回で受かりました。難しかったですけどね(笑)。

――すごい!

谷口さん:落ちれば落ちるほど気力が無くなっていくでしょうし、周りからも「3回落ちたらもう受からないよ」と言われていて(笑)。 自分自身もあんまり勉強が好きな方ではないので、時間をかけすぎて勉強したことの記憶が薄れていくくらいなら一回で取っちゃおうと頑張りました。

週イチ通学+自宅学習。子供が寝たら、いざ勉強。

――どんな勉強方法をとられたか、具体的に教えてくれますか。

谷口さん:一年ほど、毎週水曜日に日建学院の講座に通いました。不動産会社は水曜が休みのことが多いので、日建さんにも水曜日のコースがあって。日建にした理由は合格率が一番高かったからなんですが、通って正解でした。宅建って範囲があまりにも広くて、自分でテキストを読むだけではどこを重点的に学べばいいかわからなかったと思うんですが、そこをきちんと教えてもらえたので。

――そうですよね、絶対におさえるべきポイントがわからないとテキストの中で迷子になってしまいそうですもんね。そのコースは週イチで、朝から夕方まで授業があるんですか?

谷口さん:はい、まる一日。大体20人くらいのクラスメイトと一つの教室で勉強していました。年齢もバラバラで、不動産会社だけではなく建設会社で働かれているような方もいたりして、社会人としての良い出会いも色々得られました。

――大人になってから同じ目標に向かって机を並べる仲間ができるっていいですよね。その授業を受けて、家に帰ってからも自分で勉強されて。

谷口さん:そうですね、自宅でも毎日勉強しました。子供が寝ついてから、夜寝る前にひたすら過去問を解いていました。「今勉強している項目のうち、何問は必ずやろう」と決めて。寝る前の二時間が記憶のゴールデンタイムだとどこかで読んだので、布団に入ってからも、覚えなくちゃいけないことは唱えながら寝たりして(笑)。

――お子さんがいて、勉強もして、大変だったこともあるんじゃないですか?

谷口さん:子供に関することが長引いてしまってなかなか勉強時間が取れない日もありました。でも周りに協力してもらって、できるだけ勉強できるようにしていました。

――強い意思がないとその生活はできないですね。

谷口さん:だからこそ一年で絶対合格しようって思ったんですよ、この生活続かないから!(笑)

とにかく過去問を解きまくろう!!!

――谷口さん的に、これはオススメしたい、という勉強方法は何かありますか?

谷口さん:とにかく過去問をやることです。テキストを読んでいるだけでは頭に入らないので、同じ範囲をいろんな問題で解いてみたり、年度を変えて取り組んでみたりすることで頭に定着させられるんじゃないかと思います。

――自分の理解度を試せるわけですね。

谷口さん:はい。不正解だったところはテキストに戻ってもう一度読む、ということを繰り返すのが効率がいいんじゃないかと思います。出題傾向も分かりますし、あとは何より、時間感覚です!宅建って問題数がすごく多くて、それを時間内に終わらせないといけないので、時間配分の感覚を身につけるためにタイマーをセットして本番みたいに解いてみる練習は必須なんじゃないでしょうか。

――そんなに時間足りなくなるんですか……。

谷口さん:そう、問題文を読んで理解することだけでも一問一問時間がかかるんです。正解率を上げることも大事ですが、時間が足りなくて最後まで解けなければ意味がないので。制限時間の中で自分が得意なところは確実に点数を稼げるようにするためにも、過去問はしっかりやるといいと思います。

――具体的なアドバイス、ありがとうございます。谷口さんは、宅建で勉強した内容が実務で役に立っている感覚はありますか?

谷口さん:重要事項説明書の中に書いてあることなんかは、宅建を勉強していないと理解できなかったと思うので、そういう点では役に立っていると思います。でもどちらかというと、「役に立っている」というより「気付ける」という感じですかね。仕事の中で現実に起きてくるいろんな出来事において、「あ、これはあの時勉強したことだ」と気付けたり、結びついたりするのが面白いです。例えば「造成地」っていう言葉だけ知っていた状態から、実際に仕事で本当の「造成地」を見ると、あぁこういうものだったのか、と。

――イメージと違った、っていうこともあるんでしょうね。

谷口さん:ありますね、実際に見たり、仕事でやってみたりすると違ったということは。でも、先に頭の中に知識があるからこそ気付けることも多々あるように感じます。

――谷口さんは他にも何か資格はお持ちですか?

谷口さん:ファイナンシャルプランナーの2級とかですかね。不動産の中で役に立つと言われて取ってみました。計算問題は苦手なのでテストでは捨てました(笑)。多分、仕事をする中で他にも付随して色々な資格が出てくると思うので、これは必要だなと思うものが出てきたら都度取っていこうと思っています。

――前職のパート社員時代から今のお仕事での活躍ぶりまで、谷口さんの人生は谷口さんの努力で切り拓かれているんだなと今日はまざまざと感じました。ただ、その熱意……本当に勉強が好きじゃないのかはちょっとだけ疑わしくもあります(笑)。今日はありがとうございました!