2021年の幕開け。企業として14年目、破竹の勢いで成長してきたサンリーホームは次の一手を一体どこに打つのでしょうか?事業計画から「今年の一文字」まで、専務に直撃インタビューしてまいりました!

小林 和晃(Kobayashi Kazuaki)
取締役専務/採用責任者。高校卒業後、大工としてキャリアをスタート。創業者である社長と共にサンリーホームを牽引。

激動の2020年。振り返れば半分以上は「いつもどおり」?

――明けましておめでとうございます。今年も様々な角度からインタビューをしたいと思います、宜しくお願いします。さて、去年は新型コロナで世界中にとって試練の一年だったのではと思いますが、サンリーホームにとってはどんな一年でしたか?

小林さん:新型コロナは、試練は試練でしたね。ただ会社をやっていると、いい時も悪い時もあるのが普通なので、「何が来ても微動だにしない会社づくり」を普段からしていればあまり影響がないと言える面もあります。当社にとっては良い意味でそれを実感できた年でした。

――良い意味で実感できたということは、リスクマネージメントが効いたということですか?

小林さん:そうですね。うちの良いところって、上を目指して成長しようという意識が高いことで、事業もこれまで常に「前を見て、前を見て」と走るように進めてきたんです。コロナが流行する前から先手で仕込んでいたものも非常に多くありました。それがちょうど第二波の前くらいに完成し、お客様サイドの「もうちょっと住まいを良くしたい」「土地や建物が欲しい」というご要望にピンポイントでつないでいくことができて、結果的に危機管理になったのではと思っています。だから、ものすごく無理して仕込んできて良かったなぁ、と(笑)。とまぁこんな勝ち気なことばっかり言っていますけど、店舗にお客様が来なかった時期もやはりあったんですよ。でもじゃあ、こういう危機の時にはどうしたらいいのか、どんな対策を取ったらいいのか考えて、一致団結して動けたと思います。

――確かに今のお話だとあんまりコロナが影響していない気もしますね。

小林さん:コロナに焦点を当てるのではなく、うちのミッションは「良質な住環境を提供する」ですから、そこから意識がブレないことが大事だと思うんです。毎年そのミッションに対して改善を重ねていれば、お客様は自然とこちらを見てくれるのではないかなと。それが外的な環境変化の中でチャンスになるのかアンラッキーになるのか、っていうのはあるんでしょうけどね。

――ちなみにコロナでお客様のニーズに何か変化はありましたか?

小林さん:在宅勤務のためのワークスペースを希望される方が増えましたね。それから家事スペースの十分な確保を意識される方も。家で過ごす時間が増えた分、間取りにも多様性が出てきたように感じます。

キーワードは「チャネル増」。お客様のより身近で、わかりやすいサービスを。

――ではそんな2020年が終わりまして、2021年の抱負をお聞かせください。

小林さん:今までやってきたことをもっとわかりやすい形でお客様にお届けできるよう、届けるチャネル(※企業と顧客をつなぐ、販売方法・流通手段・情報伝達の経路のこと)を増やしたいなと思っています。わかりやすいところで言えば、商品を深く理解してご紹介できる「社員」をもっと増やすのもその一つですね。それから当社の物件が広域に展開するにつれて、かほく市の店舗だけではお客様にご不便をおかけするので、遠方のお客様にどう伝えるかをもっと考えるのも一つです。

――そのチャネル増というのは、事業計画にも具体的に織り込まれていますか?

小林さん:一例ですが、宅地造成で言えば、今はかほく市でしかおこなっていないものを、宝達志水、津幡、羽咋、七尾のあたりまで広げるとか。背景には、先日自分でお客様をご案内した時に、建売を気に入ってくださったお客様が「この家の仕様のものが、もっとこっちのエリアにもないんですか」と言ってくださったことにあります。すごく嬉しかったんですよ、当社の商品の良さを理解して、欲しいと思うからこそ言ってくださったんですから。でもそれがそのお客様の欲しいエリアにはなかったから結局お届けできなかったわけで、悔しくもありました。

――今まであまり宅地造成の範囲を広げてこなかったのには、それはそれで理由もありそうではありますが。

小林さん:今まで何故できなかったのかというと、かほく市で実現しているクオリティを外に持っていこうと思ったら、土地の仕入れ、建築費、プランニング、コーディネートなど全てマッチして、さらに最終的にお客様が望む金額帯に収めるところまでスピーディに進めなくてはならず、それって金額が高いものであればあるほど難しいことなんですよ。今まではそのバランスを見て、なかなか手をつけて来なかったのもあるんです。でもそれを乗り越えた先に喜んでいただけるお客様がいると実感できたので、じゃあちゃんと腰を据えて、そこに専念できるスタッフを育てるところから始めてみようと考えた次第です。

――やはり人材育成が最初に来るんですね。

小林さん:今の人数と組織編成で急にはできないですね。とにかく人手がいる話ですから、採用の人数枠も特に設けず、いい人がいるなら何人でも採用したいと思っています。

――ちなみに今お話ししていただいたことで、今年の事業計画の何割くらい……?

小林さん:うーん、5%か10%くらい?全容が気になる人はぜひ入社してください!(笑)

全社員で蓄えて、数年後の飛躍を見据える!

――2021年の目標を達成するうえで、社員に期待することを漢字一文字で表すなら何になるでしょうか。

小林さん:「蓄」、ですかね。蓄える一年にしてほしい。先ほど、会社全体として「人を採用したい」という意欲があるとお話ししましたが、人の採用や育成もまた企業の成長のための「蓄え」なんですよね。そんな会社全体と同じように、個人としての社員も、一つ一つの商品にどんな価値があるんだろう、これはどういうお客様にどう届けたら喜ばれるだろうという深掘りを進めたり、あるいは新たに広がったエリアについてもっと勉強して詳しくなるという意味での深掘りを進めたりして、数年後に新たに会社が大きく飛躍するための「蓄え」をしておいてほしいと思っているんです。資格を取るとかも、いい蓄えになりそうですよね。

――どんどん広げるというよりは、今まで広げた範囲をもっと深めていく、というニュアンスですね。

小林さん:そうです。深掘りして、バネを作っておかないと、跳べませんからね。

――では最後に、2021年、専務のプライベートの目標はなんですか?

小林さん:家族と一緒の時間をたくさん過ごすことです。これまで、痩せたいとか、筋トレしたいとか、何より仕事したいとか、結構自分の欲求を満たすことに偏った生き方をしてきたので。それが悪いわけじゃないけれど、接している周りの人に負担をかけていたところもあるかもしれないなと反省して。だから今年は積極的に行ける範囲での旅行とか、キャンプとかしてみようと思います。家の中でキャンプも楽しそうですね。

――家族との過ごし方が深まっていくことで、「家」への理解が深まり、また仕事にも返ってくるものがありそうです。ぜひ良い時間を過ごしてください。とはいえ……家の中でも仕事の話とかしちゃいませんか?(笑)

小林さん:しないようにしていたんですけどね、最近は話してしまいますね(笑)。良くないかも。ただ、プライベートと仕事をきっちり分けるという発想は元々なくて、どっぷり浸かるように仕事をするからこそ、人に共有するものが生まれてきて、プライベートも充実してくるという考え方をしています。当社の社員でも、自社物件に住んでいる人が何人かいるんですよ。住んでみて、いいところや悪いところを自分の肌で感じてみれば、お客様の前で話すことも上っ面じゃなくて自分の芯から出る言葉になっていく。そうやって社員一人一人が自分自身をかけて一生懸命仕事していれば、その誇らしさは言葉にしなくても家族に伝わっていくものがあるんじゃないかと思いますね。